- 2017年度第2回一般社団法人日本疫学会理事会 議事録
日時 |
2017年(平成29年)4月8日(土)13:30-16:40 |
場所 |
東京大学本郷キャンパス 医学部3号館N101号室
〒113-8654 文京区本郷7-3-1
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出席者 |
(順不同、敬称略)
理事:磯博康、井上真奈美、岡村智教、尾島俊之、小笹晃太郎、
川上憲人、小橋元、祖父江友孝、曽根博仁、中山健夫、
松尾恵太郎、三浦克之、安田誠史、安村誠司、若井建志
監事:西信雄、横山徹爾
委任状出席者:辻一郎、中村好一、津金昌一郎、嶽崎俊郎、玉腰暁子
オブザーバー:片野田耕太(禁煙推進学術ネットワーク連絡委員会委員長)
学会事務局: 今野弘規事務局長は欠席、西野雅子、滝田由紀
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理事会に先立ち、磯理事長より、委任状提出者を含めて理事・監事全員の出席により理事会が成立していることが確認された。
<協議事項>
1.2017年度第1回日本疫学会理事会議事録(案)について報告があり、承認された。
2.代議員および役員の選任に関する細則の軽微な修正について、選挙規定検討委員会の川上委員長より説明があり、承認された。
3.休会規程(案)、休会届(案)、職員給与規程(案)について、委任状出席の法人化定着委員会嶽崎委員長に代わり祖父江委員より説明があった。
1) 休会規程について規程ではなく細則で対応すべきか、第2条「代議員選挙における選挙権および被選挙権は有しない」という表現に変更すべきかについて委員会で検討することとなった。
2) 職員給与規程(案)については、第8条3「勤務時間1時間について第4条に規定する」を「第9条」に修正、ただし、第9条が第8条の後なので、これを引用してよいのか、順番について委員会で確認することとなった。確認事項以外は承認された。
4. その他の協議事項
1) 磯理事長より、第21回国際疫学会で日本疫学会のブースを出展し、主要プレゼンで学会、JEのPRを実施することについて提案があり承認された。
2) 磯理事長より、奨励賞推薦を5/1~6/30に募集するので、多くの推薦があるように協力の依頼があった。選考結果については、候補者は伏せて評価の詳細について理事会で報告いただきたいとの提案があり、承認された。
3) 理事会メール審議について、以下の報告があった。
・代議員および役員の選任に関する細則の改訂、各種委員会委員リストの掲載について → 委員リスト修正の上、承認(2/9)
・たばこ産業との関係についてのJE投稿規定改訂について周知する文書の公表 → 修正の上承認(3/25)
<報告事項>
1. 学会事務局からの報告
西野事務局職員より、学会事務局活動および庶務報告が行われた。
1) 事務局活動
会員管理、メルマガ発行、会計処理、委嘱状送付、委員会補助(編集室補助、ニュースレター編集補助、選挙規定英訳発注・確認、代議員立候補受付・所属ブロック確認、COI自己申告書依頼116件、トラベルグラント報告収集、Web会議補助ほか)、第27回学術総会会計処理補助、第28回学術総会用口座開設、ホームページ更新、など
関連団体への対応
日本高血圧学会「減塩の日」申請に賛同、日本肥満学会「肥満症対策の推進に向けたWG」の委員に磯理事長推薦、日本医学会新規加盟学会、日本医学会連合加盟学会連絡協議会(2/9)東尚弘先生出席、日本医学会定例評議会(2/17)秋葉澄伯先生出席、日本医学雑誌編集者会議(JAMJE,3/29)松尾恵太郎先生出席
2) 庶務報告(2017年4月1日現在)
会員数:2,063名(名誉会員27名、代議員138名、普通会員1,898名)
年会費納入状況:2017年度までの会費納入完了率 63%
2.各委員会等からの報告
1) 禁煙推進学術ネットワーク連絡委員会
片野田委員長より、禁煙推進学術ネットワークから、新しい受動喫煙防止法制化案に、面積基準による例外や喫煙室の設置を認めることに反対する声明を出した(2/24)、非燃焼・加熱式たばこの使用禁止を含めることの要望書(案)は見送られた、JE投稿規定の改訂についての周知文書を日本疫学会理事会で承認(3/25)、日本疫学会のウェブサイトで公開(3/29)、JEの特集記事として喫煙の相対リスクのまとめ記事が企画案にあがっていることについて報告があった。
2) Journal of Epidemiology編集委員会
松尾委員長より、投稿・査読状況について、エルゼビアに移行してから、特に海外からの投稿が減少していることが報告された。エルゼビアでの掲載論文は確定し、Vol.27は遅滞なく発行予定、夏以降にDOIを移行し、J-STAGEで早期公開を開始、28号からJ-STAGEで発行、海外の編集委員は、3名に依頼し、2名が受諾との報告があった。また、医学雑誌編集者会議(3/27)に参加、DOAJ(Directory of Open Access Journals)会議(4/4-5)に出席し、日本では登録を取り消されたジャーナルが63誌あるなかで特に良い例としてJEが挙げられたことが報告された。著作権については、エルゼビアに移行する際にCC BY-NC-NDに変更したが、CC BYに戻すことが提案され、承認された。掲載料の請求【資料4-3】について、頁数が確定する前に支払いを希望する場合、後日の返金・追加請求を避けるため、見込み額プラス1万円を請求することが提案され、承認された。
3) 学術委員会
岡村委員長より、第27回学術総会における企画シンポジウムの終了、8/26東京医科大学で開催予定の日本疫学会サマーセミナー2017の準備状況、第28回学術総会における企画について安村総会会長と協議の上決定する予定との報告があった。
4) 広報委員会
中山委員長より、ニュースレター49号は4/15に発行予定であること、一般の方向け疫学紹介スライドショー・コンテストについて、これまでと違うテーマで募集することが提案され、承認された。ホームページのアクセス解析について、疫学用語の基礎知識にアクセスが多いことが報告され、今後は中級編の作成についても検討することとなった。
5) 法人化定着委員会
前述(協議事項 3.参照)。祖父江委員より、今後は職員退職手当規程、フレックスタイム職員就業規則の整備を予定していることが報告された。
6) 選挙規定検討委員会
前述(協議事項 2.参照)。川上委員長から、活動目標、活動計画、活動状況報告があった。海外在住会員への選挙に関する情報提供のため「代議員および役員の選任に関する細則」、「代議員選挙に関する内規」の英訳を確認したこと、今後の予定として、細則と内規の整合性について選挙後に検討を行う予定であることが報告された。
7) 選挙管理委員会
堤委員長に代わり、磯理事長から、第1回委員会(1/26)、選挙スケジュール、4/5現在の選挙権者数、定数、立候補者数について報告があり、多くの正会員に立候補いただくよう声かけの依頼があった。「代議員および役員の選任に関する細則」、「代議員選挙に関する内規」の英訳を添付し、海外在住会員への選挙に関する案内を送付したことについて報告があった。
8) 疫学専門家養成検討委員会
尾島委員長より、試験作成にむけて準備中であること、社会医学系専門医協議会でe-learningの準備をしているので、利用料を払って使うことを検討していることが報告された。
9) 国際交流委員会
井上委員長より、第1回日韓台合同セミナー(8/21)の開催予定について、韓国と台湾はこのタイミングで協定を結ぶ予定であること、IEAの地域理事について、井上理事が疫学会からの推薦として立候補したが、他に候補者がなく形式的な選挙が行われたことが報告された。学術総会におけるトラベルグラントの選考方針について、日本に国籍がない、海外在住、日本に所属がない、年齢40歳未満、同グラント受賞経験者は対象外、指導者や上司からの推薦があること(ただし一人しか推薦できない)が提案され、承認された。選考手順としては、除外範疇でないことを確認の上、第一段階でスコア化して評価、最終的には委員会でabstractの質、地域性と分野を考慮して決定することが提案され、承認された。また、トラベルグラント受賞者や日本人でも英語で発表したい人のために、英語のセッションを作ることを検討することとなった。
10) 国際疫学会準備委員会
委任状出席の中村委員長に代わり尾島委員より、WCE2017について、現在約1500題弱の演題が集まったこと、参加登録の受付を開始していること、5月末までがearly registrationで、期限までに参加登録をしなければ演題が取り消しになること、開会式には皇族のご出席の準備を進めていることが報告された。磯理事長から疫学会とJEの広報の依頼があり、ブースの出展と、休憩時間に広告スライドをスクリーンセーバーに組み込むことを検討いただくこととなった。
11) 医療情報・統計利用促進委員会
祖父江委員長より、2/2、3/9、3/15、4/4に打ち合わせ(うち3回はWebEX会議、1回は、大阪大学東京ブランチで加藤先生のレクチャー)を行い、4/27、5/31にも行う予定であること、会員アンケートについて、将来構想検討委員会と調整中であることが報告された。また、疫学データ・アーカイブの設立について、前委員長の山縣先生に確認し、今後の取り組みについて検討することになった。
12) 倫理問題検討委員会
三浦委員長より、これまでの活動報告があった。倫理審査委員会の現在の構成委員が、新倫理指針にあっているか確認する必要があることが指摘された。
13) 倫理審査委員会(東日本・西日本)
東日本について小橋委員長より、1件の申請を受け付け、審査中であることが報告された。西日本について小笹委員長より、倫理審査申請は無かったとの報告があった。
14) COI委員会
安村委員長より、3月に「COI状態の自己申告書のお願い」の依頼文を発送したこと、これに関する質問については、事務局でQ&Aを作成することが報告された。また、JEのCOI規定は金額の多寡にかかわらず申告することになっており、学会の規定と違うので、JEのCOI規定についてCOI委員会で検討することになった。
15) 学会連携推進委員会
曽根委員長より、日本臨床栄養学会・日本臨床栄養協会合同総会(2017.10.15-17、於:幕張メッセ)における本学会との共催シンポジウムの開催予定について、日本抗加齢学会総会(2017.6.2-4、於:東京国際フォーラム)において共催シンポジウムを開催する方向で調整中であること、今後、日本計量生物学会等との共催シンポジウム、教育講演の実施を進めていきたいとの報告があった。また、日本社会精神医学会へ編集委員として学会員を推挙したことが報告された。
16) 将来構想検討委員会
委任状出席の玉腰委員長に代わり川上委員より、1月に実施した各委員長への調査から、事務局機能についての喫緊の重要な課題は、現職員の負担軽減・持続可能性・バックアップ機能の強化のための事務局員の増員であること、学会は職務に見合う待遇の実現や、職員の増員を図るための費用として、当面は基金の取り崩しを行うことを考慮すべきであること、また、この案件のためだけではないが、会員増には継続して取り組む必要があるとの提言があった。疫学リテラシーの向上を目指し、学習指導要領案に対するパブリック・コメント(「健康に関する多様な情報が存在することを理解し、その内容の正しさを判断する力を養う」、「健康に関する情報の正しい解釈には、疫学的な考え方が重要である」を追記いただきたい)を委員長名で3/15に提出したことが報告された。
17) 疫学研究支援委員会
安田委員長より、疫学研究支援は特に無かったとの報告があった。
3. 第27回日本疫学会学術総会準備状況について
山縣学会長に代わり磯理事長より、演題数は325演題(特別講演・シンポジウム等:17演題、一般演題:口演 74題、ポスター発表234題)このうち海外から12演題、参加人数は770人(事前登録464人、当日参加306人)、セミナー参加者244名、懇親会参加者200名であったことが報告された。報告書等のテープ起こしを行っているため収支決算は暫定で、約200万円の黒字との報告があった。また、新しい試みとしてデジタルポスター発表を行ったこと、会場案内・タイムキーパーを置かず座長にお任せしたこと、予想外の参加者人数で抄録集が足りなくなったこと、学会運営業者に委託しなかったためにきめ細やかな対応ができなかった、とのコメントがあった。
4. 第28回日本疫学会学術総会準備状況について
安村次期学会長より、第28回学術総会のホームページが開設されたこと、運営は(株)プロコムインターナショナルが行うとの報告があった。
5. 第29回日本疫学会学術総会準備状況について
委任状出席の津金次々学会長に代わり磯理事長より、日程は2019年1月30(水)~2月1日(金)、会場は一橋大学一橋講堂(1月31日、2月1日)と、国立がん研究センター(築地)(1月30日)、テーマなどは未定との報告があった。
以上